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●感染性胃腸炎(おなかのかぜ)と水分のとりかた

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毎年冬になると「感染性胃腸炎(おなかのかぜ)」が流行します。

原因となるウイルスが口から胃腸に入ると,はきけ,食欲低下,腹痛,下痢といった症状をおこします。

根本的には,胃腸にはいったウイルスが体の外に出ていき,炎症がおさまるのを待つしかありません。

治療として大事なのは,炎症によるさまざまな症状をやわらげること(対症療法)と,体内の水分が不足している状態(脱水症)を補正することです。

とくに小さなお子さんや年配の方は脱水症が重症になりやすいので,食欲がないときは,どうやって水分をじょうずに口からとるかがポイントです。

ふつうは半日〜1日で回復してきますが,それ以上たっても水分がとれないときは医療機関を受診することが望ましいでしょう。

ORS
enteritis

脱水症のときは水だけではなく,適量の塩分と糖分をいっしょに摂る必要があります。ポカリスエットなどのスポーツ飲料だと,塩分が適量より少なく糖分が多いため,できれば経口補水液(ORS)のほうがよいでしょう。

ORSは左のように市販されている製品もありますが,ご自宅で簡単に作ることもできます。

《つくりかた》
ゆざまし1リットルに食塩3gと砂糖40g加える。味付けにレモンまたはグレープフルーツ果汁を少量加えるとよい。

はきけが強いときはまとめて飲まずにスプーン1杯ていどから始めて,ようすをみながら数分おきに少しずつのむ量をふやしていくのがよいでしょう。

乳児で300〜500ml程度, 幼児や学童で500〜1000mlのませて,おしっこが出て元気がよくなるようならそのまま様子をみてよいと思います。のみたがれば量をふやしても結構です。

食欲がでてきたら消化のよいもの(おかゆ,うどんなど)から食事を再開してください。